Boil it !
HETEROTOPIA(旧Critical Can Opener)のakuzawaさんのところで英語の論文の検索方法について書かれています。
そこで、参考までにケンブリッジでの例を。
※難しい話が嫌いな人は、後半に進んでください。
ケンブリッジ大学では、大学図書館が学生に無料で、情報ソースの検索方法を教えてくれます。
まず、探したい文献が分かっている場合は、オーソドックスに図書館。
ケンブリッジには学部毎、カレッジ(学寮)毎、その他(定期刊行物貯蔵庫、個人のコレクションの寄贈)と数十箇所の図書館があり、大概見つかります。
ケンブリッジになければ、オックスフォードの図書館(有名なBodleian Libraryもオックスフォードにあります)もオンラインで探せます。
ここまでで、探せなかったことはないですが、最後の手段は大英図書館(日本の国会図書館のようなもの)があります。
そして、出版年が1990年半ば以降か、探したいテーマしかない場合は、ISI Web of KnowledgeのWeb of Scienceを使います。これは、ほとんど全ての科学雑誌からキーワードで検索できるので、すごく便利。(ただし、アカウントがないと使えないので、使いたい人は図書担当に相談して下さい)
他にもいろいろ紹介してもらったが使ってません。参考にケンブリッジのオンラインリソースのリストはこちら。
追記:あと日本で会社にいるとき使っていた、JOISも一応挙げておきます。これは、4年前、私が仕事に必要な情報を調べるのに上司に頼んで導入しました。他の人は使わなかったので、ほぼ自分専用になっていました。機能的にはWeb of Scienceより日本語の文献の調査に強いと思いますが、はっきり言って高いです。ちょっと調べるとすぐ一万円位かかりました。(今はどうか分かりませんが、どうせ文部省の天下りの受け皿機関だと思うので、安くなってないと思います。)
もちろん、今時どの学術雑誌もオンラインで会員には無料で文献を提供してます。日本のある学界の雑誌などは、最近の一年間を除いて、会員でなくても無料で文献を提供しているくらいです。研究を生業とする人なら、当然関係の学会の会員のはずだし、大学や研究機関は組織として会員のはずだからこれは非常に使えます。
また、最近はgoogleも文献検索に十分使えます。とりあえず、何か思いついたらまずググッてみる。
私の指導教授は、特にgoogleのランキングを意識して自分の過去の著作をオンラインで公開するのに余念がありません。 (実際、得意分野のほとんどでランキング1位を取っているからすごい)
そして、最近、私の研究室で流行っているのは、上記のオンラインリソース(関係雑誌の論文を全部ダウンロード)に加えて、手持ちの文献をスキャナーで取り込んで、研究室内のイントラネット・ライブラリーを構築することです。
さらに、過去の博士/修士論文などは、タイプライターと写真の切り貼りでできており、今まで日の目を見たことのない素晴らしい成果が図書室の倉庫で眠りつづけています。私の指導教授はこれらを電子化し、研究室のホームページで公開することに、最近取り組んでいます。
研究したことがある人なら分かると思いますが、博士/修士論文は、雑誌の論文に比べて荒削りですが、読み易いし、後に雑誌に投稿された研究の途中過程が分かって面白い。
この取り組みは、世界中で実施されるべきだと思う。
そこで、今日のテーマ。(実は、上記は長-い前置きでした)
上述の昔の博士/修士論文をスキャナーで読み込む作業はとても片手間で出来るものでなく、教授は研究費用を割いて人を雇って実行しました。私は、論文(ハードカバー厚さ約5cm)を解体して、読み込んでいくのを大変だなーと思って見ていました。
丁度そのころ、ココログをはじめたばっかりで、腐女子の行く道、萌える道のちずさんのところで、本のデジタル化を”炊く” と呼ぶのを知りました。
そして、研究室でお茶(イギリスなので毎日ティーブレイクがあります)している時に、
「日本では、本をスキャナーで取り込むことを”炊く”(boil) っていうけど、英語では、なんて言うの?」
と聞きました、すると、
"Just scan"(「ただ’スキャン’て言うだけ」)
との答え。
そこで、私は、”炊く”(boil) をイギリス(英語)で広めようと決意しました。
まず、英国サバイバルガイドのくどーさんに教えてもらった、オンライン・スラング辞典 "Urban Dictionary"に登録しました。(ココを見てください)
そして、Wikipediaにも登録しました。(ココ)
内容は以下、
そこで、参考までにケンブリッジでの例を。
※難しい話が嫌いな人は、後半に進んでください。
ケンブリッジ大学では、大学図書館が学生に無料で、情報ソースの検索方法を教えてくれます。
まず、探したい文献が分かっている場合は、オーソドックスに図書館。
ケンブリッジには学部毎、カレッジ(学寮)毎、その他(定期刊行物貯蔵庫、個人のコレクションの寄贈)と数十箇所の図書館があり、大概見つかります。
ケンブリッジになければ、オックスフォードの図書館(有名なBodleian Libraryもオックスフォードにあります)もオンラインで探せます。
ここまでで、探せなかったことはないですが、最後の手段は大英図書館(日本の国会図書館のようなもの)があります。
そして、出版年が1990年半ば以降か、探したいテーマしかない場合は、ISI Web of KnowledgeのWeb of Scienceを使います。これは、ほとんど全ての科学雑誌からキーワードで検索できるので、すごく便利。(ただし、アカウントがないと使えないので、使いたい人は図書担当に相談して下さい)
他にもいろいろ紹介してもらったが使ってません。参考にケンブリッジのオンラインリソースのリストはこちら。
追記:あと日本で会社にいるとき使っていた、JOISも一応挙げておきます。これは、4年前、私が仕事に必要な情報を調べるのに上司に頼んで導入しました。他の人は使わなかったので、ほぼ自分専用になっていました。機能的にはWeb of Scienceより日本語の文献の調査に強いと思いますが、はっきり言って高いです。ちょっと調べるとすぐ一万円位かかりました。(今はどうか分かりませんが、どうせ文部省の天下りの受け皿機関だと思うので、安くなってないと思います。)
もちろん、今時どの学術雑誌もオンラインで会員には無料で文献を提供してます。日本のある学界の雑誌などは、最近の一年間を除いて、会員でなくても無料で文献を提供しているくらいです。研究を生業とする人なら、当然関係の学会の会員のはずだし、大学や研究機関は組織として会員のはずだからこれは非常に使えます。
また、最近はgoogleも文献検索に十分使えます。とりあえず、何か思いついたらまずググッてみる。
私の指導教授は、特にgoogleのランキングを意識して自分の過去の著作をオンラインで公開するのに余念がありません。 (実際、得意分野のほとんどでランキング1位を取っているからすごい)
そして、最近、私の研究室で流行っているのは、上記のオンラインリソース(関係雑誌の論文を全部ダウンロード)に加えて、手持ちの文献をスキャナーで取り込んで、研究室内のイントラネット・ライブラリーを構築することです。
さらに、過去の博士/修士論文などは、タイプライターと写真の切り貼りでできており、今まで日の目を見たことのない素晴らしい成果が図書室の倉庫で眠りつづけています。私の指導教授はこれらを電子化し、研究室のホームページで公開することに、最近取り組んでいます。
研究したことがある人なら分かると思いますが、博士/修士論文は、雑誌の論文に比べて荒削りですが、読み易いし、後に雑誌に投稿された研究の途中過程が分かって面白い。
この取り組みは、世界中で実施されるべきだと思う。
そこで、今日のテーマ。(実は、上記は長-い前置きでした)
上述の昔の博士/修士論文をスキャナーで読み込む作業はとても片手間で出来るものでなく、教授は研究費用を割いて人を雇って実行しました。私は、論文(ハードカバー厚さ約5cm)を解体して、読み込んでいくのを大変だなーと思って見ていました。
丁度そのころ、ココログをはじめたばっかりで、腐女子の行く道、萌える道のちずさんのところで、本のデジタル化を”炊く” と呼ぶのを知りました。
そして、研究室でお茶(イギリスなので毎日ティーブレイクがあります)している時に、
「日本では、本をスキャナーで取り込むことを”炊く”(boil) っていうけど、英語では、なんて言うの?」
と聞きました、すると、
"Just scan"(「ただ’スキャン’て言うだけ」)
との答え。
そこで、私は、”炊く”(boil) をイギリス(英語)で広めようと決意しました。
まず、英国サバイバルガイドのくどーさんに教えてもらった、オンライン・スラング辞典 "Urban Dictionary"に登録しました。(ココを見てください)
そして、Wikipediaにも登録しました。(ココ)
内容は以下、
Boil少なくとも、日本語のWikipediaにはだれも登録していなかったので、我こそはと思われる方、日本語の方よろしくお願いします。辞書編集者の方も、見ていたらよろしく。 ; )
’炊く’
Convert printed data (books, journals and so on) to digital format using a scanner.
印刷されたデータ(本、雑誌など)をデジタルフォーマットにスキャナーを使って変換すること。
The word originates from the way that people use steam to melt glue which binds pages when they disassemble a book to scan.
この言葉は、スキャンするために本を分解する際、蒸気でページをつないでいる糊を解かしたことに由来しています。
Examples:
例:
Could you boil this book, please?
この本炊い てくれない?
I boiled a whole journal yesterday.
俺、昨日雑誌丸々一冊炊い ちゃったよ。
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